健康保険法 1 2 3
【保険料率について(2)】
【保険料率について(3)】
【保険料の繰上徴収】
【保険料の負担】
【保険料の免除】
【延滞金(1)】
【延滞金(2)】
【第三者行為災害(1)】
【第三者行為災害(2)】
【任意継続被保険者(1)】
【保険料率について(2)】
Q
健康保険組合の一般保険料率は、
1000分の30から1000分の100までの範囲内で、
厚生労働大臣の認可を受けて決定するものとされていますね。
この範囲には、介護保険料率は含まれるのですか?
A
この範囲には、介護保険の保険料率は含まれていません。政府管掌健康保険の場合も同様です。
【保険料率について(3)】
Q
健保法160条1項.9項の問題でH13年-2Dで出題された問題ですが、
『健康保険の介護第2号被保険者の保険料は
一般保険料と介護保険料を合算して徴収することになっているが、
健康保険の保険料率の法定上限には介護保険料は含まれない。』
答えは○なのですが、解説に介護保険料率については法定上限はない。となっていました。
基本書には、一般1000分の82介護1000分の12.3となっています。
これは、別ですか?
A
この問題の解説がいっている意味は、政府管掌健康保険の保険料率は、
1000分の66から1000分の91までの範囲内(P592④参照)において定めるようになっていますが、
これには介護保険の保険料率は含まれていないという意味になります。
これは100分の82という保険料率を定めるときのみの基準となります。
介護保険料率の1000分の12.3は別物とお考えください。
介護保険料率の方には、上記のような、
保険料率を定める範囲というものは、法律の条文上定められておらず、
法定の上限も当然定められていないという説明になります。
この問題に出ている一般保険料率1000分の82、介護保険料率1000分の12.3というのは、
あくまで「政府管掌の健康保険だけの話である」ということに留意してください。
健康保険組合の管掌の健康保険の場合は、各組合ごとに規約で保険料率がそれぞれ定められています。
【保険料の繰上徴収】
Q
保険料の督促をかけるときには、
督促状を発する日から10日以上の猶予期間を設けることになりますが、
繰上徴収のときは、特段何日以上という猶予期間はないのでしょうか。
A
保険料の繰上げ徴収は納期限を無視して保険料を徴収する時期を早める制度なので、
猶予期間というものはありません。猶予なしで即徴収となります。ですから督促状も不要です。
【保険料の負担】
Q
健康保険料は、被保険者と事業者が負担し合うことになりますが、
被扶養者は、一般には、健康保険料も介護保険料も負担なしと考えていて良いでしょうか。
同じ収入であれば、世帯有り・無し問わず保険料負担は同じと思えるのです。
(イメージ的には、年金分野の第2号被保険者・第3号被保険者の関係)
A
被扶養者には保険料負担はありません。
【保険料の免除】
Q
育児休業等期間中は、健康保険料が免除されますが、
国民保険料(1号被保険者)、
厚生年金保険料(2号被保険者)、
介護保険料(40歳以上)も同じように免除されるのでしょうか?
また、育児休業等期間は、何ヶ月以内という規定があるのでしょうか?
A
育児休業等期間中に免除されるのは、健康保険料(健康保険分と介護保険分)です。
(※注)と厚生年金保険料です。
免除される子の対象年齢ですが、3歳未満とされています。
なお、第1号被保険者の国民年金保険料ですが、
この人たちは自営業者等雇われていない人たちなので、育児休業に係る免除制度はありません。
育児休業はあくまで会社員等被用者の人たちが利用する制度であるということが前提です。
(注)介護保険分とありますが、
ここでの保険料はあくまで「健康保険の保険料の一部」として、
健康保険の保険者(政府又は健康保険組合)が徴収するものであり、
ここの取り扱いはあくまで健康保険の保険料です。市町村が直接徴収する介護保険料ではありません。
【延滞金(1)】
Q
保険料の督促において、
納付期限を過ぎたため、督促状を出す寸前に保険料の納付があった場合、
法定納期限から完納前日までの延滞金は発生すると理解してよいでしょうか。
A
延滞金の支払い義務が発生するのは、
督促状を出して、督促状に指定した期限が過ぎてもなお保険料の納付がなかった場合です。
今回のように、督促状を出す寸前に保険料の納付があった場合には、延滞金の支払い義務は発生しません。
延滞金は、法定の納期限に遅れた場合の保険料の遅延利息ですから、
延滞金の対象になる日数は法定納期限の「翌日」から完納前日までとなります。
終わりの完納の前日というのは、おっしゃるとおりですが、始まりが納期限の「翌日」であることに気をつけてください。
【延滞金(2)】
Q
保険者が、当該市町村に滞納につき処分請求したとき、
市町村は、市町村税の例によって滞納処分できて、徴収金の4/100をもらうことができますが、
徴収金には、延滞金も含まれているのでしょうか。
また、「国税滞納処分の例」とはどのようなことなのでしょうか。
A
徴収金には、延滞金も含まれます。
また、「国税滞納処分の例」とは、どのような意味かというと、
もし保険料や延滞金を払ってもらえなかったら、
国の税金を滞納したときの処分にならって同じように処分できるんですよ。という意味です。
例えば、税金を滞納したら、その人の持っている土地や建物を差し押さえ、競売し、
金銭に替えてそこから徴収していくということがあります。
国民年金の保険料といったものも、同じようなことができるということです。
【第三者行為災害(1)】
Q
損害賠償請求権
自動車事故などにあった被保険者(被扶養者)は、
自身の過失分は、健康保険の適用を受けられないと理解してよいのでしょうか。
つまり、相手の過失分のみ保険者(政府又は健康保険組合)が
ケースごと求償・免責できると理解しているのですが・・
A
「相手の過失分のみ保険者(政府又は健康保険組合)が
ケースごと求償・免責できると理解している」とのことですが、これについてはそのとおりです。
ただ、業務外の負傷ですから、健康保険の適用は一応あります。
この支給調整の制度は、
相手方の過失分である損害賠償額と保険給付との関係で健康保険の保険給付が減額されるかどうか
又は行われるかどうかが決まってくるもので、
相手の過失分である損害賠償額の請求権(つまり相手が支払うべき治療費や療養中の生活費)と
健康保険の保険給付(治療費と療養中の生活費に相当するもの)との
過剰な保護(二重補てん)を避けるために行います。
例えば、相手方が先に賠償金を支払った場合で、
当該相手方の過失分である損害賠償額が保険給付の金額以上のものであれば、
必要な費用を全部補っているので、保険給付が行わないという結果にたまたまなることはありますが、
健康保険自体が適用しないということではありません。
これは相手が支払うべき金額によって保険給付を行わない
又は受けた賠償金の価額の限度で保険給付を一部減額するという形でそのケースにしたがって
「健康保険法のルールに沿って」支給調整を行うということになります。
【第三者行為災害(2)】
Q
損害賠償請求権について、今一度質問させてください。
「給付の価額の限度」の意味がどうしてもしっくり理解できないのです。
例えば、会社員Aさんと会社員Bさんが大きな交通事故を起こして、Aさん過失ゼロとしたとき、
保険者は、Aさんの療養の給付(Aさんの自己負担分含む)全額をBさんに請求できるのでしょうか。
また100%過失のBさんは自身の治療代につき健康保険を利用できるのでしょうか。教えてください。
A
過失ゼロのAさんに療養の給付という保険給付をした場合、
保険者は、Aさんの療養の給付(Aさんの自己負担分含む)全額をBさんに請求することはできません。
保険者が請求(求償といいます。)できるのは、
療養の給付(費用の7割=Aさんは70歳未満の設定としています。)
までの範囲であり、Aさんの自己負担分(残りの3割)は除きます。
現実問題としては、残りの自己負担の3割は、
加害者のBさんに請求する形になります。
また100%過失のBさんは自身の治療代につき健康保険を利用することは可能です。
もちろんBさん自身が健康保険の被保険者又は被扶養者であることが条件ですが・・・。
詳しくは図解
をご覧ください。
【任意継続被保険者(1)】
Q
任意継続被保険者の資格要件に
「継続して2ヶ月以上被保険者であったこと」とあります。
この2ヶ月以上とは、会社員がある月の15日付で退社したときなど、
退社日から遡ること60日間、同じ会社に在籍していたことを意味するのでしょうか。
A
任意継続被保険者については、継続して2ヶ月以上被保険者であることとありますが、
これは必ずしも同じ会社で継続していなければならないというわけではありません。
例えば、親会社A社1年間にいた従業員が出向(移籍出向)で子会社Bの従業員に移り1ヶ月経過で退職したとします。
このように、1日の空白もなく引き続き健康保険の被保険者資格が存続した場合はどうなるか?というと、
これも継続して2ヶ月以上被保険者であることが認められます。
ただ、1日の空白もない場合に限るという点だけ気をつけてください。









